イメージするのは、高い目標をクリアし、
皆で抱き合って喜ぶ姿。心にはいつでも、
成功の構図を描く絵筆を携えている。

■次の一手を打つために
不必要な執着は捨てる
宇都宮を中心に、数々の店舗運営を手掛けている有限会社オノカンパニー代表、小野社長。最初のお店は24歳の頃の、レストランプチプレリー。その後モアイ2店舗、割烹料理雪月花、パンドラの箱3店舗、アンコ
ールワット、グリーンイースター、ロタ、プチプレリエスト、牛楽2店舗、パブでルトゥー姉妹、ルルド2店舗、マナティー(1店は東京亀戸にて)。その他、インターネット通販も展開している。
「これまでにオープンさせてきた店舗は17店舗、現在直営で運営しているのは7店舗になります。10店舗は閉めたり、独立させたりしました。」
「例え失敗をしたとしても、あまり恐れません。それよりも、もう二度とこのチャンスは来ないかもしれないのに、それを逃すことの方が恐いと思っています。やってだめだったらやめれば
いい。いくつかの撤退も経験してきたから言えるんですけど、その見極めっていうのも重要なんです。屋台骨をつぶさないように、次の一手を打つため、不必要な執着は捨てる。かの織田信長も負け戦になると判断したら、すぐさま撤退させたといいます…だけど男だから、次にまた、つい挑戦したくなるんですよね。」
■適材適所で、人は素晴らしく
才能を発揮する
「ビジネスを始めた理由は単純ですが、少し料理が出来たから。すごい野望や志は何もありませんでした。」
「ただ自分はラッキーだった」と小野さんは語る。金銭も信用もなく、アイディアを練り、お客様に感動やサプライズを伝えられるお店にしたかったという思いだけがパワーの源だった。
「性格上、自分を追い込まないと自堕落な人生になり、何もやらないでそのまま何気なく過ごしてしまうと思うんです。だからこそギリギリのところに追い込んで、そうでないと生活ができないようにして、これを成功させないと潰れてしまうところまで、自分を追い込むんです。」
成功して当たり前、失敗したら明日がない…そんな危機感を味わいながら、いつもすれすれで生活をしてきた。
「今は偶然うまくいっても、常に危機感を感じています。いつ何時、どこで足元をすくわれるか分からない時代でもあります。でもそれで守りに入ったり、何もしないというわけではないんです。」
そんな小野さんも、一番苦労して悩みに悩んだのは「人材」についての問題だ。
「昔は特にね、人を遣うということに見識が浅かったりもしたんで感情的になってしまったり、思いやりがなかったと思います。スタッフ全員に辞められた経験もあるし…かなりショックな出来事でしたよね。」
「よく、従業員から『それは無理』『それは難しい』という言葉が出てくることがあるんです。そうすると、やる前から出来ない理由を並べてくる。チャレンジもしない、失敗したわけでもないのに、それは逃げているだけだと私は思っています。」
そんな小野さんの人材教育のテーマは、
「適材適所で、人は素晴らしく才能を発揮する」
ということだ。
常に諦めないで、いつでも思いと念を込めていれば、いつか願いは叶う。
優秀な人材が欲しい…どの経営者も同じく悩むことだが、無い物ねだりをしたとしても仕方がない。会社が優秀なら、黙っていても優秀な人材が集まってくるだろうという考えから、今後
は会社に魅力を出すために上場を考えているという。
「机上の空論ではなく、本気で必ずやり遂げよう、と取り組んでいる課題がこれです。ただがむしゃらに頑張るのではなく、きちんとした目標数値を設定して努力の配分ペースをつかみ、オーバーペースやスローペースにならないように、追い込みもかけられるようにコントロールする。そんな毎月のゴール設
計書を作成することにしています。」
■絶対成功の哲学
「小野さんがビジネスにおいて、一番大切にしているのは「成功のイメージ」。
「絶対に成功する、と念じるだけでは甘い。イメージするのはその先です。成功してみんなで達成感を味わい抱き合いながら喜んでいるイメージ…これですね。」
必ずできるというイメージを、スタッフ全員が共有すること。真剣にやること、それでダメであっても諦めないでその失敗を経験にすること。同じ失敗、同じ間違いを二度と繰り返さないこと。そこから学んだノウハウが蓄積して、企業の財産となり、成長の糧となる。
「目標が高いほど失敗のリスクも高くなりますが、困難な分だけ素晴らしい達成感を味わうこともできます。トップはこの仕組みを作り上げなければなりません。努力をして、成功させて、やり遂げさせることを一緒にやって、教え込んでいくんです。」
最後に、これからの展望について伺った。
「昨今の世界的な金融危機が騒がれている中で、さほど個人としては、危機感を感じていなかったかもしれないですが、マスコミがあれだけ騒ぎますから、そうなのかな?くらいに思い始め、財布のヒモも固くなる。ただ、我々商売人にとっては、今が一番商売の拡大がしやすい時期なんです。居抜き店舗は多いし、銀行の金利は安い、人材は集めやすい。居抜き店舗を使えば損益分岐点の低い店舗が出来、低く抑えることができれば不景気にも強い。もし拡大を考えている経営者からすれば、今がチャンスだとさえ思います。この不況を追い風にし、そのために人への投資をしていく。幸いなことに、将来性のある良い方が溢れている状況だと思うんです。これからも、他が真似できないような差別化のある店舗展開をしていこうと思いますね。」
取材時ご自宅で、何点もの自作の絵画を見せてもらった。どれもプロ級の腕前。
「元々絵を描くことは趣味で、ずっと続けているんですよ。まあ、年に数枚といったところですが、気に入った風景なんかを数枚並行して描いているんです。」
作品はどれも、「静」を感じさせる雰囲気の作風。熱い思いを胸に、企業の経営者としてトップを切る小野さんの「静」の世界。何点かの絵を描いては時に筆を止め、思慮した後に続きを描く。この先も、オノカンパニー運営の店舗は、「夢を実現する」社員の強いイメージをベースに成長を続ける。
| パーマリンク | | 2009.04.08 |
Copyright 1998-2005 VISUAL,Inc. All right reserved. 株式会社ビジュアル