痛みは少なく、お待たせしない。優しい設備の歯科医院。
医療従事者としての熱い情熱とサービス精神は、
新しい歯科医療の可能性を示している。

■医療の道に進むことは
子供の頃からの夢だった
医療の道を歩みたい…そう希望したのは小学生の頃。小学2年の頃の「ぼくがおとなになったら」という作文には、こう記されている。
ぼくはおとなになったら、
おいしゃさんになりたい。
ぼくがおいしゃさんになったら
びょういんを三つたてる。
人間と、どうぶつとこん虫のびょういんだ。(以下 省略)
そしてぼくのびょういんはお正月もやっている。
だけど木よう日は一日お休み。
その日、ぼくはどうぶつやこん虫とあそんだりけんきゅうをする。
「不思議と子供の頃から医療に対するスタンスは変わってないんですよ。」
宇都宮市中岡本町にあるひまわり歯科医院、原田院長。気さくなお人柄が印象的だ。
「近年、細分化された医療の中でも、様々な年齢層の患者様が受診される身近な科であり、毎日の食を支え、また間接的ではあるけれども人間の生死に関与する歯学部を選択しました。」
平成6年に東京歯科大学を卒業後、慶應大学付属病院に勤務、そして長野の病院へ。東京から北上し、最終的には北海道まで行き、いずれは「僻地(へきち)医療」を志していた。
「地域医療には昔から興味がありました。なぜかというと元々旅行が好きで、色んな過疎の村なんかに行くと、やはりそこは高齢化社会で医療が十分でない現状を、沢山見てきたからなんです。以前の第一希望は奄美大島で、島と島の間を舟で回るような医療に従事することでした。」
宇都宮へ転任したのは、今から12年前。宇都宮市内の病院歯科での勤務がスタートした。
「ある程度立場のある職務に就かせていただいて、尚かつ同じ土地に5年間住んでいると、もう愛着が湧いていましたね。」
奄美大島行きの考えを大きく転換し、初の開業に踏み切ったのは7年前。往診が中心で、週のうち4日間が往診。診療が2日というスタイルでのスタート。最初は10坪のテナントに診療台が1台という、小さな開業だった。
「無歯科医の地域で、往診診療をやりたい…という昔からの希望がありましたし、寝たきりの方などは、極端に言えば隣りに歯科医院があっても、治療を受けられない場合もある…そのあたりを考慮して、往診中心の運営をやりたいと思いました。ポータブルユニットやポータブルレントゲンなども揃えてあり、宇都宮ではかなりしっかりした装備を持っていると思います。」
きめ細かい歯科医療を実現。そのうち外来患者さんが増加し、5年前、現在の場所での再開業となった。
■唯一無二の天職、歯科医師
「最初に勤務した大学病院に、ある先輩がいまして、その方も精力的に医療に従事するスタイルの方だったんですが、『病気に、時間も曜日もない』と教えられたことが今でも印象に残っています。私も日曜や夜も、医療に従事する信念でやってきました。」
「以前は日曜診療も行っていました。今は規模に対してのスタッフの確保が難しく、日曜はやっていませんが、休みも夜も関係なく、歯科医の仕事を精力的にやっていきたいんです。」
原田院長にとって、歯科医とは唯一無二の、天職であるという。より細分化されてきている医科において、歯科医療における「一口腔単位」は、一通り一人の医者でまかなえる身近な医療。医院の近隣の方が患者として来院してくれる良さ、また手先で治療を施すというプロセスも、自分に合っていると原田さんは語る。
「歯科医は命に直接関わるような仕事ではないですが、以前、自宅療養をしていた末期ガンの患者さんの往診治療をしていたことがありました。亡くなる直前に喉が渇いたと言って、ご自身の歯で、しっかりと氷のかけらを美味しそうに食べていた…と亡くなった後にご家族から感謝された経緯などがあって、食べることは生きることの根幹であり、間接的に命に関わる重要な事だと再認識しました。」
■歯科医院を拠点に、地域を活性化する
ひまわり歯科医院に一歩入ると、受付スタッフの爽やかな笑顔に出迎えられる。歯科医療に誇りを持ち、サービス精神旺盛な原田院長の方針の元、医院内は常にたくさんの改良を重ねている。
「患者さんの立場に立ってされたくないことはしない、単純だけど、これが一番なんです。とにかく、痛みを少なくすること。これが永遠のテーマです。他の科なら【自然治癒】の症例はあるけど、歯科では残念ながらありません。歯医者って怖い、痛いイメージが特に強いと思うんですよね。少しでも痛みや恐怖を除くために、設備などのハード面もそうですが、より丁寧で納得できる説明など、ソフト面にも力を注いでいます。」
洗面台には、治療前にブラッシングが出来る歯ブラシ。また、患者さんを「待たせない」システムも徹底している。お待たせしても10分、もし20分お待たせした時はカルテに記録し、次に活かす材料とする。
「私は両親が普通のサラリーマンという家庭で、金銭的にも特別恵まれているわけでもありませんでした。そんな感覚で育ってきたから、良い意味で医者や医療が特別、というような視点は持ち合わせてないですね。だから、患者さんに負担になるような金額設定や、治療をお勧めするようなことはありません。」
原田さんに、ここ最近一番嬉しかったことは…という質問をしてみた。
「歯科って、地域の0歳児から100歳くらいのお年寄りまでが来院してくれます。それが私にとっては一番の喜び。学べること、触れあえることがたくさんあります。一番嬉しかったことは、歯医者をすごく怖がって、治療することを拒否していた男の子がいたんですが、最後にその子が『大きくなったら将来は、歯医者さんになりたい』と言ってくれたことですかね(笑)。」
原田院長には、まだまだやらなければいけないこと、やりたいことが無限にある。まずは予防歯科を地域に定着させること、そして治療中心の現在のスタイルを、予防歯科中心のスタイルにすること。
「歯を削る機械が一切無い、『ドリルフリーゾーン』を作りたいなと思っているんです。別棟で削る機械が無い診療室を作りたいですね。それと、昔やっていた往診も復活させたい。新しい試みとしては、託児スペースの更なる充実です。保育士さんもお陰様で確保できましたので、お子様をお持ちの多くの方に是非、活用していただきたいですね。
また、バザー等のイベントを開催して、収益をユニセフや国境なき医師団への寄付を行い、小さいながら地域にとどまらず社会貢献をしていきたいと思っています。」
「大きな夢としては、内科や耳鼻科など他科とタイアップして、地域の医療機関をルートで繋ぐバスを運営することです。そして医療だけでなくスーパーやホームセンターなどもルートに組み込めば、高齢者の方などにもご活用いただけると思うんですよね。」
託児スペースの充実、そして最近ホームページも新しく開設し、休日に無料歯科検診を実施するなど、今ひまわり歯科医院は正に新しい試みに精力的に挑戦している。
| | 2009.02.26 |
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